【新版】1駅1題文法特急!Part5を攻略したいならまずはこの1冊!

TOEICの文法問題が苦手
Part5にいつもすごく時間がかかる
解説を読んでも意味がわからない

TOEICの文法・語彙問題でお悩みの方は多いと思います。

そんな方にオススメしたいのが、「1駅1題 新TOEIC TEST文法特急」、通称「文法特急」です。

世の中にTOEIC文法対策の参考書は数多くありますが、TOEIC初心者の方にまずオススメしたいのが本書籍です。

本記事では、2021年に増強改訂した新版「文法特急」を徹底レビューします。

「文法特急」を使い込んだ私さみだれの視点から、本書の良い点・注意すべき点から使い方まで丁寧に解説しますので、「Part5を攻略したい!」という方は是非最後までご覧下さいね。

さみだれ
・日系企業で英語を使った業務に従事。
・TOEIC960。
・ヨーロッパに駐在経験あり(3年間)

(新版)文法特急ってどんな問題集?

TOEIC part5に特化した問題集

TOEIC界で超有名な人気講師「花田徹也」氏が執筆した問題集です。

「文法特急」は花田氏が執筆した本の中でも特に有名で、TOEIC売り筋ランキングでいつも上位に入っています

本書はTOEICの文法・語彙問題に特化した問題集です。

わかりやすさを重視

後ほど説明しますが、本書の特徴はわかりやすさです。

本書の「本書のウリ」から著者の言葉を引用しますと、

ややこしいことや難しいことから逃げません。…(中略)…
学習者を迷宮に誘い込むようなこともしません。…(中略)…
「受験者の目線に立った、日本一わかりやすい解説」を心掛けながら本書を執筆いたしました。

有名講師として威信をかけたこれらの言葉に偽りはありません。

コンパクトサイズ

サイズがコンパクトなのも本書の特徴です。

寸法は18.2cm×10.7cmです。

サイズ感を見てもらうために写真も載せておきますね。

持ち運びにも便利なのはうれしいですね。

シンプルなページ構成

右のページに問題(1題)
左のページに前ページ問題の解説

というシンプルでわかりやすい構成になっています

答えを隠す必要等もないので、机以外の場所でも学習できます。


「1駅1題 新TOEIC TEST文法特急」から引用

さみだれ
サイズが小さいこともあり、寝っ転がりながら勉強できちゃいます。

増刷新版でボリュームアップ!

2021年3月に新版が発売されました。

アップデートされたのは大きく以下2点。

・Part5の新問追加(35問)
・Part6を新形式に改定

更に、著者花田氏の「全問解説朗読音声つき」ということで、なかなかコスパの良い書籍になっています。

朝日新聞出版のサイトからダウンロードできます。
(購入しなくてもダウンロードすることができます)

「文法特急は良書だけど内容が古い」と言われたのも今は昔

最新のトレンドを取り入れ、新たに再登場したのです。

さみだれ
とはいっても旧版を持っている方はわざわざ買い直す必要はないと思いますよ~
さみだれは本記事執筆のために、購入しました。

どんな人に向いているか?

以下のような方にオススメです。

・TOEICのPart5が苦手な方で、まだ練習を積んでいない方
・TOEICのPart5の解き方で悩んでいる方
・初めてPart5の対策本を買う方
・文法が苦手で、市販の問題集の解説を読んでもなかなか理解できない方
・TOEICが500~700くらいの方

逆に以下のような方にはオススメできません。

・中学文法があやふやな方
→「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく」でまずは基礎を固めましょう。
・Part5を大量に問題演習したい方
→「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」がオススメです。

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さみだれ
なにせPart5一冊目にオススメしたい本です!

文法特急の良い点

Part5の解き方がわかりやすく説明されている

本書の特徴は何と言ってもわかりやすい解説です。

順番に見ていきますね。

問題へのアプローチ

各問題のタイプに応じて、問題へのアプローチが丁寧に説明されています

例えば、TOEICで頻出の「品詞問題」=「正しい品詞(動詞や名詞etc)を選ぶ問題」について、1つ例を上げますね。

A sudden drop in sales would ______ cuts in production and employment.
(A)necessitate ★答え
(B)necessary
(C)necessity
(D)necessarily

似たような単語が選択肢に並んでいるので、「品詞問題」とわかります。

この場合、英文を全部読む必要がなく、更にいうと英文の意味を取る必要すらありません

本書の解説では以下のように解説しています。

空欄の前に主語A sudden dropと助動詞would、そして後ろにcutsという目的語が見受けられるので、空欄には原型動詞である(A)の necessitate「必要とする(=require)」が入ります。

英文の形から、答えが導き出せるということですね。

更に、以下の様に解説が続きます。

TOEICでは、特に品詞の問題ではnecessitateのように普段さほど頻繁に使われない単語が正解になるケースが多々ありますので、勘に頼らずに、ロジカルに解こうとする意識が重要です

選択肢の単語の意味が分からなくても、この問題においては正しい”品詞”さえ見抜ければ正解できるということですね。

最速で解こうとすると、本書で解説されているように問題ごとにアプローチを変えていく必要があります
この解き方が合っている方は、是非今後も続けてほしいと思います。
逆に、あまりしっくり来ない方は、解き方自体はそこまで本書のやり方に拘らなくても良いと思います。私個人的には、問題ごとに場合分けするのが苦手なので、本書の考え方を最終的には取り入れませんでした。
英文も空欄前後から確認するようなことはせずに、文頭からべたに読む、と言った感じです。ただし実際には、空欄前後だけで解ける問題があったり、英文の形を見るだけで解ける問題があったり等、早く解くには”コツ”を知った方が得なところもあります
皆さんも是非、自分に合った解き方を模索してみてくださいね。

正解以外の選択肢の解説

本書では”正解以外”の選択肢についても、「なぜダメなのか?」という解説がされています

「正解はわかったけど、なぜ自分の解答ではダメなのかがわからない」ということがよくありますよね。

本書では、その点もしっかりカバーされています。

1問1問確実に理解しながら進めることができるので、フラストレーションがたまりません。

さみだれ
「解説を読んだのによくわからなかった…」というのが一番イライラしますもんね

重要問題が抑えられる(素晴らしい問題選定)

比較的薄い問題集ですが、その中で実によく重要問題(典型問題)が抑えられています

本書で学習することで、「TOEICのPart5(およびPart6)で何か問われるの?」ということがクリアになります。

本書の出題タイプごとの問題数を以下に示します。

品詞問題 39問
語法 36問
文脈 19問
前置詞 vs. 接続詞 vs. 修飾語 14問
時制 13問
8問
修飾 7問
主述の一致 7問
他動詞 vs. 自動詞 6問
構文 6問
関係詞 4問
4問
比較 3問
パラレリズム 3問
指示語 3問
「本書でたくさん出る問題」=「本番でも頻出の問題」なので、きっちりやり込みましょう。
さみだれ
ちなみにTOEICでは、冠詞(aとかthe)が出題されないことは有名です。
もちろん、本書にも冠詞の問題はありません。

問題の難易度・解く時間がわかる

難易度(レベル別に出題)

まず難易度についてですが、本書ではきちんと

初級編:まずは550点
中級編:しっかり730点
上級編:目指せ!900点越え

レベル別に問題が分けられているので、難易度の目安がわかります

問題集によっては、易しい問題/難しい問題が混在するものがあるので、その点わかりやすい構成になっています。

特に上級編は高度な内容を扱っていますので、間違えてもあまり気にせず進めていきましょう。

解く時間(目安が示されている)

各問題を解く時間の目安がページ右下に記載されています(赤字下線部)。

先も引用した以下の問題(品詞問題)では、目標時間はなんと5秒!だそうです。

Part5では、平均20秒/問で解ければまずまずなので、結構きびしい時間設定です

例えばこの問題の場合、「正しい品詞を選べばよいだけので、すぐ解けるよね」ということですね。

もちろん、問題によって目標時間は異なりますが、「何秒くらい使っていいのか?」という目安になります。

全体的に時間設定が厳しめかな、という印象なので、時間内に解けなくてもあまり気にしないでくださいね。

さみだれ
900点までは平均20秒/問で十分だったります。

「1駅1題 新TOEIC TEST文法特急」から引用

文法特急の注意する点

問題数は少ない

新版になって問題数が増えましたが、それでもPart6の問題を含めて153問です。

解説に紙面を割く以上、これは仕方のないことですが、「とにかく問題をたくさん解きたい!」という人には不向きです

特にTOEIC700~800レベルの人は、ポイントの解説さえあれば十分理解できると思うので、ほかの参考書(例えば出る1000題)に取り組んだ方がコスパは良いです。

難しい問題も含まれている

上級編(目指せ!900点越え)では、難しい問題が多く、「文法が苦手」「Part5が苦手」という人には少し敷居が高いと思います

問題自体は良問ですし解説は丁寧なので、がんばれる人は是非最後まで解いてほしいですが、厳しい人は上級編は一旦スキップしても良いかもしれません

”難しい問題を経験する”という意味では良いのですが、個人的にはもっと初級編~中級編に焦点を当ててほしかった、というのが感想です。

さみだれ
逆に900点を目指している人は、本書では物足りないと思います。

文法特急の使い方

Step1:まずは時間を計って解いてみる

まずは可能な限り早い速度で問題を解いてみましょう

そして目標時間との差分を確認してみましょう。
(各章ごとに目標時間が設定されています。例えば、第三章の目標時間は、14問で2分40秒です)

たぶん、「全然、目標の時間内に終わらなかった!!」となると思いますが、気にしなくてOKです。

私も初めてやったときは、目標の1.5倍以上かかってました…

さみだれ
当時はどんな急いでも目標時間内に終わらない!と思っていました。

Step2:答え合わせ+解説チェック+単語チェック

さて1回目はここが大変です。

答え合わせをした後は、解説でしっかり内容を確認します。

間違えた問題はもちろんですが、正解した問題もしっかり解説を確認するようにしましょう

合わせて、英文の中に知らない単語があれば辞書で調べます

この後のステップで繰り返し音読を行うので、発音記号もしっかり調べていきます。

辞書は”辞書アプリ”が圧倒的に便利です。こちらで「【簡単便利】辞書アプリで効率UP【英語学習の新常識】」で解説していますので、是非合わせご覧下さいね。

Step3:答えを覚えるまで繰り返す

解説されている内容を意識しながら、繰り返し問題を解いていきます。

よく「答えを覚えてしまったのですが、どうしたら良いですか?」という質問がありますが、覚えてしまって全然OKです

むしろそこからが本番です。

ほぼほぼ全問正解できるようになったらこのステップは完了です。

Step4:答えを覚えたら音読

ここが一番重要です。

空欄部分も含めて、英文を順番に音読していきます。

文法特急の使い方として大事なのは、

問題を覚えるまで繰り返すこと!

です。

少なくとも20回は繰り返しましょう

ここで1つ問題集を徹底的に仕上げておくと、あとのPart5の対策がぐーーんと楽になります。

慣れてくると、1冊を1時間30分程度で音読できるようになると思います。

とにかく繰り返して繰り返して、Part5の問題パターンを頭に叩き込みましょう。

さみだれ
空欄以外の単語も、構文も、文法も、全部吸収するつもりで繰り返しましょう。
音読なしでは英語学習は語れません。
こちら「【科学的に証明された】英語音読のやり方と効果を徹底解説!」で詳しく解説していますので、興味のある方は是非覗いてみてくださいね。

文法特急の音声とアプリ

音声は無料!

先に紹介した朝日出版社のサイトから音声を無料でダウンロードできます

この値段でネイティブの音声までついているのはなかなかの破格です。

ただし、文法学習と音声学習は相性が悪く、必ずしも使う必要はありません。

発音を確認するのには良いかもしれません。

さみだれ
私は使用しませんでした…

アプリ(有料)は便利だが…

abceedというアプリで有料ダウンロードできます。

紙の本よりも、若干安く購入できるようです。

ただし、本を買ったからと言ってアプリが無料で使える訳ではなく、あくまでも別売りのようです。

本書は本自体がコンパクトで、レイアウトもスッキリしているため、アプリを使うメリットは薄いです。

それでもスマホ1つで学習できるのはうれしいですが、私が利用しなかった理由は紙面上に色々とメモ書き(単語の意味や発音記号等)をしたいからです。

持ち運び性(スマホ1つ)を取るか、学習のしやすさ(メモ書き)を取るか、の選択ですね。

さみだれ
昔、アプリ版を購入して私は使わなくなりましたが、アプリ自体の使い勝手は悪くなかったですよ。

文法特急レビューまとめ

いかがだったでしょうか。

売れている問題集には、やはり理由があります。

単に「有名講師が出版した本」では、なかなか売れないのがTOEIC関連の書籍です。

TOEICのPart5を伸ばしたい方は是非、本記事を参考に購入を検討してみてくださいね。

以上お付き合いいただきありがとうございます。

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