【英語多読】失敗しないための4箇条【これを守れば挫折しない!】

英語多読が効果あるって聞いたけど、具体的にどのような本を読んで良いかわからない」「自分のレベルにあった本がわからない」「オススメの本を教えてほしい」。このように考えている方も多いのではないでしょうか。

本サイトでは、英語の総合力を付ける方法として英語による「多読」をオススメしています。多読は非常に効果的な学習法の1つです。しかし、実際に多読を開始すると、直面する問題があるのも事実です。読み始めたのはいいけど「内容が理解できない」問題や、「幼稚過ぎて全然面白くない」問題等、せっかくやる気満々で読書を開始したのに、期待を裏切られる事態はなるべく避けたいものです。

そこで本記事では、具体的にどのように自分にあった本を探していけば良いか、という点について解説していきたいと思います。英語多読を頑張ろう、と言う方は是非最後までご覧くださいね。

大前提:万人に好まれる本は存在しない

「アマゾンのレビューを見て、星4.7だからきっと良い商品のはずだ!」と飛びついて、失敗した経験はないでしょうか。”蓼(たで)食う虫も好き好き”と言う様に、人の好みはそれぞれです。機能や目的が明確な電化製品ならまだしも、本はそこに求めるものが人によって様々です。ファンタジーでウキウキしたい人、ホラーでドキドキしたい人、恋愛でキュンキュンしたい人、例をあげればきりがありませんが、これらを考慮せず、すべての人に「これは面白い本!」とは言えないのは明らかですね。

「英語多読の入門書」として多くのサイトで紹介されている「Holes」という本があります。ご多分にもれず、私も昔本書を読んだのですが、感想は「あまり面白くない…」でした。誤解のない様に説明してくおくと、読者を引き付ける展開や、伏線を回収して点と点をつなぐストーリー構成はさすがですし、登場人物も魅力的です。作品としての完成度は非常に高いと思います。これは単純に私の趣向で、非常にリアルなストーリー展開の中で、過去の呪いとか、先祖代々からの約束とか、非現実的な話が混ざると、混乱すると言いますか、急に冷めてしまう質(たち)なのです(Holes、好きな方すみません)。

少し逸れましたが、ここでお伝えしたかったのは、「万人に好まれる本は存在しない」ということです。どんな名作も、人によっては駄作に感じます。逆もまたしかりです。アマゾンのレビューや、種々のレビューサイトを参考にするのも有益ですが、それだけで決めるのはオススメできません

1箇条:自分のレベルにあった本を読もう

英語の多読に際しては、まずは自分の英語レベルを知ることが大事です

TOEICでハイスコアを持っている方でも、小説に慣れていないと児童小説でも苦戦したり、逆に英語はそこまで得意ではないけれど、日本語の読書をたくさんしていて、勘どころの良い方ですと、割かし難しい洋書も読めたりするものです。

これらも含めて自分の英語読書レベルを知ることが大事ですが、実際どのように確認したら良いのでしょうか。具体的な方法として「YL3前後の本を2~3冊読んでみる」というのがオススメです

「YL」=「読みやすさレベル」です。これは何かと言いますと、SSS英語多読研究会という英語多読を推進している非営利団体がありまして、そこが定義している洋書の読みやすさのことです。多数の読者の評価を参考にして統計的に決めているため、実感に近く非常に参考になる数値です。YL0.0が一番優しく、YL10.0が一番難しい本です。ちなみにハリーポッターはYL9に近く、非常に難易度の高い本に分類されます。

YL3は?と言いますと、だいたい児童書レベルです。絵本ではなく、基本は文章のみで構成されますが、多くの場合挿絵があり、理解の助けになります。児童書レベルとは言え、英語で読書の習慣がない人は苦戦するかもしれません。まずはYL3の本を2~3冊読んで、難しければYL2にレベルを下げ、優しければYL4以上の本にチャレンジしてみましょう。1冊だと本人との相性で実力以上に苦戦したり、逆に易しく感じることもあるので、2~3冊は読んで確認したいところです。

私のオススメのYL3の本はこちら【勉強がつらい時】多読という究極の学習法【注意すべき点もあります】で紹介していますので、もしよろしかったらご覧下さいね。オススメではあるものの当然私の好みも反映されています。広く調べてみたい方は、Googleで「YL3 オススメ」と検索すると、色々な方が色々な本を紹介されているので、是非参考にしてみてくださいね。

「自分のレベルにあった本を選ぶ」、これが多読において一番大切なことです。無理をせず、「少し易し過ぎるかなぁ~」くらいの本から始めましょう。

2箇条:大人向けの本を読もう

児童書ではなく大人向け(ないしはヤングアダルト向け)の本を選ぶことが、楽しく読書を続けるためのポイントです。例えばYL3の場合、難易度は児童書レベルと言いましたが、大人やヤングアダルト向けの本も存在します。上記リンク先の記事でも紹介した「A Christmas Carol」はオリジナルは古典に分類される作品ですが、優しい英語でリライト(書き直し)されたもので、やはり話に奥行きがあり面白いです。逆に児童向けの本は、大人が読むと物足りません。多読で良く紹介される「A to Z Mysteries」というシリーズものがあり、私も何冊か読んでみましたが、全然面白くありませんでした。

読書を楽しむために大人向けの本を選ぶようにしましょう。

3箇条:好きなジャンルを読もう

日本語の本ですと、興味の無い本は手に取らないと思いますが、こと英語になると「日本語では読まないジャンルの本にチャレンジしてしまう」という事態が発生します。実はこれが、多読を阻む大きな罠の1つで、多くの人が陥ります。

私もその一人で、日本語読書では恋愛系の本なんて絶対読まないのですが、多読のレビュー等で高評価のモノを手当たり次第読んでいる中で、あまり意識せずに選んでいるケースがありました。ちっとも面白くありません。日本語でも楽しめないのに英語で読んで面白い訳がないのです。

まずは自身の過去の読書(日本語)の経験からどのようなジャンルが好きかを整理して、そのジャンルの本から攻めるようにしましょう。「普段読まないジャンルで意外と面白かった!」というケースも当然あるのですが、それは多読が軌道に乗ってからのチャレンジで遅くありません。

4箇条:気に入った著者の本を読もう

これも日本語の読書では当然のようにしていると思いますが、英語読書になると不思議と著者をあまり気にしない方が多い気がします。1つでも気に入った本があれば、同じ著者の本を探す方が正解を当てる確率はぐーんと高まります。同一著者ですと、同じジャンルの本を書いていることが多いので自分の趣味・趣向とも一致するはずです。

また同じ著者の本を読んでいると、その人の文章のクセなり表現の好みに慣れて、次第に読みやすくなってきます。私も先日、「Darren Shan」という1~12巻まである大作シリーズものを読み終えたのですが、始めは若干の読みづらさがあったものの、次第に著者の文章に慣れてきて、後半は明らかに読みやすくなりました。同じ著者だと、単語のチョイスに偏りがあるので、その点も英語多読においては有利に働きます(同じ単語が頻度良く出て来る→覚えられる、の理屈です)。

是非、洋書でお気に入りの著者を見つけてくださいね。

最後に

いかがだったでしょうか。

高い英語力の背景には、大量の読書があります。多読は(多聴と並び)自然な英語を身に付ける唯一の方法と言っても過言ではありません。英語の多読を続けていると、不自然な文章にすぐに気づくようになります。文法的に正しくてもなんかしっくりこない、という感覚が芽生えてきます。英語学習における多読の恩恵は計り知れないのです。

是非「自分のレベルにあった」「好きなジャンルの」「お気に入りの著者の」””をたくさん見つけて、英語読書を楽しんでくださいね。

多読に関して以下記事も是非ご覧下さいね。

【勉強がつらい時】多読という究極の学習法【注意すべき点もあります】
【多読】英語基礎力を底上げしつつ語彙を増やす

以上お付き合い頂きありがとうございました。

 

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