いや~、得意な方はここに来られていないですよね…
私も本当に苦手です。
単語集を何十周しても覚えられないですし、同じ単語を何度辞書で引いたかわかりません。
「一生覚えられないんじゃないか?!」という単語もたくさんあります。
でも英語において「単語をたくさん知っている」は強い武器になります。
ぶっちゃけ単語の意味さえわかれば、英文の意味もなんとなくわかるものです。
そこで問題なのは、覚えられない単語をどう覚えるか?ですね。
本記事では、単語暗記で苦しみ続けた私がたどり着いた究極の暗記法を皆さんとシェアしていきたいと思います。
詳細は後述しますが、それは
これに勝る英単語の暗記方法はありません!!(たぶん)
是非、本記事を読んで英単語の暗記を効率よく進めていってくださいね。
Contents
そもそも必要な英単語数は?
さて、英単語の暗記法に入る前に、ゴールとなる必要な英単語数についてみていきましょう。
ネイティブの実力
そもそもネイティブスピーカはどの程度のボキャブラリを持っているのでしょうか。
Test your vocabという研究プロジェクトによると、ネイティブの語彙力は以下のようになっています。
横軸が年齢、縦軸が覚えている単語数です。
中央値(青のライン)で見ると、ネイティブは8歳でおよそ10,000語、18歳で20,000語を超える語彙を取得していることがわかります。
やはりネイティブ恐るべしです。
ネイティブと対等に話をしようとする場合、少なくとも20,000語が必要という事になりますが、これはさすがに長い道のりになりそうです。
ノン・ネイティブが必要な単語数
それでは、我々ノン・ネイティブはどのくらいの単語数を目指すべきなのでしょうか。
もちろん個々の目指すレベルによるのですが、同じくTest your vocabのサイトによると、海外在住のノン・ネイティブはおおむね10,000語程度の語彙力を身に着けているようです。
海外での生活で必要な語彙数が、だいたいその程度と推測することができますね。
また業種にもよりますが、一般にビジネスにおいても10,000前後の語彙力があれば必要なコミュニケーションが取れると言われていますので、まずは10,000語を目指して学習を進めるのが良さそうです。
超効率的な英単語暗記法!
それでは、ここから具体的な英単語の学習方法に入っていきたいと思います。
Ankiという暗記のためのアプリ
皆さんは、Ankiという無料アプリを聞いたことがあるでしょうか。
初耳の方も多いと思いますが、表に日本語、裏に英語が記載されたいわゆる「単語帳」の電子版です。
これだけ言うと、「なんだ、一番覚えられないやつじゃん!」と言う方がいると思いますが、従来の単語帳とは全く異なります。
効率良く暗記するための工夫が随所に織り込まれているのです。
以下具体的に見てましょう。
忘却曲線をフル活用して最速で暗記
まず重要なポイントとして、「エビングハウスの忘却曲線」が徹底的活用されている点です。
「なんだそれは?」という方もいらっしゃると思うので説明しますね。
※「STUDING ”1.短期間で集中的に繰り返し記憶を定着させる”」から引用
上記グラフは時間の経過とともに、記憶したことがどのくらい頭に残るかを示したものです。
1日後には74%忘れる
ということがわかります。
時間の経過と共に人は忘れていくため、「忘れる前に復習を入れることが大事」ということになります。
実際、この理屈を知っていても忘却曲線に沿って学習を進めるのは大変です。
復習のタイミングをいちいち管理しないといけないからです。
そこでAnkiです。
以下、Ankiをiphonで使っている画面です。
Step2:英単語の意味が出てくるので、「(1)意味の確認」のあと、「(2)難易度の選択」(できたかどうか)を選択します【画面2】。
Hard(思い出すのに時間がかかった!)→2.9か月後に再出題
Good(覚えてた♪)→3.1年後に再出題
Easy(簡単すぎる♪)→7.6年後に再出題
と言った感じになります。
出題間隔が長いように感じるかもしれませんが、それはこの単語(humid)を過去すでに何度も「Good」で回答しており、Ankiが「簡単な単語」として認識してくれているためです。
過去に苦戦した単語は、仮に「Good」と回答しても、再出題は「1日後」とかになりますよ。
余り深く考えずに、ポンポン答えていきましょう。
英単語を「聴覚」に訴える
Ankiでは、音声データを同時に埋め込むことができるため、発音を聞いてそれを耳に残すことができます。
音声データ(発音)を同時に聞くメリットは
(2)記憶に残りやすい
特に(2)について、単に英単語を眺めるよりも遥かに記憶に残ります。
これは人の構造に関連しています。
原始以来、人類は音によって情報を伝達をしてきました。
文字が出来たのは長い人類の歴史で言えばごくごく最近のことで、音で記憶に残すというのは、人間の発達に沿った合理的な方法なのです。
ネイティブの発音の後に自分も合わせて発音することで、発音の練習にもなりますよ。
英単語を「視覚」に訴える
Ankiには画像データを埋め込むこともできます。
「humid」 = 「湿った」という英単語を覚えようとしたとき、意味だけではなかなか暗記できないときがあります。
そこで、その英単語のイメージををセットにしてあげます。
上記写真では、 「湿った」感じが出ていますね。
「何回やっても覚えられない単語でも、イメージをもつことで記憶に残る」というのは良くあることです。
「覚えられない単語は、Googleで画像検索すると良いですよ」というアドバイスがありますが、「すべての英単語でやってしまおう」というコンセプトです。
単語帳ををカスタマイズする
音声データや画像データもそうですが、自分で自由にカスタマイズできるのがAnkiの大きな特徴です。
使い方を見るために「例文」を載せたり
自分のためのちょっとした「メモ」を追記したり
自由にカスタマイズができます。
市販のアプリだと気に入らないところがあっても変更できないですからね。
自分が使いやすいようにカスタマイズしていきましょう。
ただし、「準備期間は学習時間ではない!」という事を肝に銘じて、時間の使い過ぎには注意しましょう。
(すみません…、たちまちは「Anki 使い方」等でGoogle検索して頂くと色々出てくると思います…)
Ankiによる単語暗記のデメリットと回避方法
単語帳による学習の落とし穴
さてメリットばかりを挙げてきましたが、Anki学習によるデメリットは無いのかというと、残念ながら存在します。
Ankiのデメリットというよりは、単語カード型全般のデメリットなのですが、ズバリ下記2点です。
「英単語」⇔「日本語訳」のみを覚えていくので長期的な記憶に残りづらい
(2)単語のニュアンスをつかみづらい
単語帳の学習では「文脈」がないため、英単語のニュアンスをつかむのが難しい
別の英単語の暗記法として、「文章の中で覚える」という方法があります。
Z会の速読速聴や文旺文社の分単が有名で、上記デメリットを補うことができます。
ただし「文章の中で覚える」以上、「英単語を暗記する」という意味ではどうしても効率が悪くなります。
どちらかというと、「英語力全般を伸ばすトレーニングのついでに英単語も覚える」くらいのイメージになると思います。
多読の組み合わせて長期記憶を狙え!
特に多読は、単語帳による単語学習と相性抜群の学習です。
Ankiで覚えた単語が多読の中で現れると、「覚えた単語だ!」と頭が認識して記憶が定着します。
また当然ですが、文章の中でその単語に出会うのでニュアンスも同時につかめます。
というのが、現地点において最も効率的な学習方法だと思います。
「Ankiで単語暗記」+「多読で定着」で注意すること
「Ankiと多読で単語を覚えるのが最速だ!」と言いましたが、少し注意もあります。
それは、「学習時間をある程度確保する」という点です。
「Anki」で覚えた単語も時間がたつと忘れていくため、記憶にある間に多読で出会いたいのです。
そのため、「Anki」と「多読」を同時進行で進めていくのが効率が良く、時間を多く割ければ効率も上がります。
明日は「多読」10分、
というような学習では、Ankiで覚えた単語がいつ多読で出会えるのか分からなくなってしまいます。
「英単語を増やしていくぞ!」と決めたら、少なくとも1日1時間(Anki:30分、多読:30分)程度は確保するように頑張りましょう。
気合いを入れて頑張りましょう。
英単語の暗記方法まとめ
以上、単語の暗記方法を見てきましたが、いかがだったでしょうか。
Ankiと多読による学習は、短期の記憶(Anki)と中・長期記憶(多読)をバランス良く取り入れた非常に効率的な学習方法です。
また比較的負荷の高い暗記作業(Anki)と、負荷の低い多読を組み合わせることで、学習のサイクルを作りやすいというメリットもあります。
ただ繰り返しになりますが、Ankiと多読の組み合わせは必須です。
過去私は多読をせずに単語学習だけを先行させた結果、その間に覚えた単語がのちに記憶の彼方に消え去ったという、苦い経験があります。
当時、3000語を3か月くらいの期間で詰め込みましたが、ほぼ忘れました。
私の英語学習の中で、最も後悔している学習の1つです。
その点さえ留意していただければ、最強の暗記法だと思いますので、皆さん是非トライしてみてくださいね。
以上お付き合い頂きありがとうございました。